製品の特徴
◎どんな季節でも金型の周りは同じ露点温度を保持。
空気中の水分が飽和して凝縮する温度を露点温度(または絶対湿度)といいます。金型の結露は空気中の水分により引き起こされますが、日本のような一年を通して気温や湿度差が激しい環境では、露点温度をコントロールするのは非常に難しい課題でした。
M.A.Pは射出成形機の金型廻りにだけ乾燥した空気を吹き付け、滞留させることで低温のチラー水によって発生する金型の結露を防止させるシステムなので、一年を通して一定の湿度を保持することを可能にしました。
◎工場全体の湿度コントロールが不要!スタッフにもコストにも優しい装置!
射出成形の成形サイクルは金型に流す冷却水の温度を下げると短くすることができます。しかし、冷却水温度を下げると金型が結露して製品外観に悪影響を与えるなどのデメリットがあるため、射出成形機のある工場全体を空調して金型結露を抑えている企業も少なくありません。しかし、この方法は大型のエアコンで工場全体を冷却するため、初期投資と運用電気代が高くつき、さらに工場内のオペレータが寒い思いをしてしまいます。その上「それほど金型冷却水温度を下げられない」というのが現実です。
◎低ランニングコスト
除湿材を使用しない乾燥方式を用いていますので、非常に低ランニングコストで最大6,000N㎥/hまでの大量の乾燥空気を作ります。1,250 N㎥/h吹き出しの標準機で、1時間当たりの消費電力が3.2kwの場合、電気代は約50円!(kw/h当たりの電気代約15.6円で計算)。金型廻りのみ露点温度を下げる事が可能になりますので、成形機廻りもしくは工場全体のエアコン設定温度を上げる事ができます。エアコン設定温度を上げる事による省エネ効果も発揮します。
◎ホコリなどもシャットアウト
金型廻りをカバーで囲う事により、成形中に入り込むホコリの侵入を防ぎます。金型の結露による錆、成形中に入り込む恐れのある埃を防止できる為、成形品不良率の低下並びに金型の高寿命化へとつながります。
◎メンテナンス・フリー
除湿材を使用しない乾燥方式を用いておりますので、メンテナンスフリーで稼働します。
仕 様
型式 | MAP-S | MAP-M | MAP-L | MAP-XL |
最大エアー流量 | 1,250N㎥/h | 2,500N㎥/h | 4,200N㎥/h | 5,800N㎥/h |
ユーティリティ | 電気容量:3.2kW | 電気容量:5kW | 電気容量:8.5kW | 電気容量:10kW |
サイズ 幅×奥行き×高さ (mm) | 1,160×1,110×1,380 | 1,220×1,260×1,420 | 1,615×1,160×1,810 | 1,820×1,260×2,080 |
重量 (kg) | 550 | 650 | 950 | 1,110 |
機種選定方法
MAPの設置には、金型周辺または成形機廻りを囲いで覆う必要があります。その囲いの容積により最適な機種を選定します。
例)幅1.5m高さ1.5m長さ3mのエリアをカバーする場合
2)次にカバー内を乾燥空気が1時間あたり何回循環するかを指定します。
※循環回数はカバーの機密性に依存しますので、機密性が高い場合は循環回数を少なくできます。
3)6.75㎥×60回/h=405N㎥/hとなります。
上記例の場合、405N㎥の空気流量をまかなえるMAPが必要となります。最小機種MAP1250の1時間あたりの最大エアー流量は"1250㎥/h"ですので、上記囲いの例ではMAP1250が1台で3機の同一成形機に乾燥空気を送る事ができます。