1994年に欧州で設立された真空成形コンソシアムにより認められたプログラムを元に、プラスチックの2軸変形の権威、アキュフォーム社のカレル・コウバ博士を中心として各種研究機関及び真空、ブロー成形ユーザーとの共同研究により開発されているシミュレーションプログラムです。
成形品の肉厚分布はもちろん、シワ、成形後の冷却や収縮といった実成形品に対する評価項目とほぼ同様の項目をシミュレーションできますので、最適な金型形状やシート、パリソン形状、成形条件を絞り込む為のトライ&エラーを最小限にし、開発コスト削減と納期短縮を支援します。
真空成形シミュレーション T-SIM
◎積分型粘弾性モデルの採用により、ドローダウン時のシート垂れや成形後の冷却まで正確に解析
クランプ位置の指定やシートの温度、肉厚分布、金型とシートの摩擦及び熱伝達、真空、圧空のタイミング、アシストプラグの形状など、多様化する真空成形をフレキシブルに再現します。均一な肉厚分布を得る為に最適な初期シート温度設定を、自動的に逆算して求めます。
真空成形・圧空成形・熱成形・シート成形・バキューム成形の流動解析に。
ブロー成形シミュレーション B-SIM
◎ダイレクトブローや射出・延伸ブローまで幅広く対応。時間依存性の変型もK-BKZモデルで高精度に再現
パリソン、プリフォーム形状は、B-SIMテンプレートによる寸法入力の他に、Ansys及びSTLファイルからインポート可能。クランプ位置やパリソン、プリフォームの温度、肉厚分布、金型との摩擦及び熱伝達、ブローのタイミング、金型の移動方向など、多彩な設定項目でブロー成形を正確に再現します。
製品の特徴
◎多彩な方法で解析結果を検討可能
パリソン、プリフォーム形状は、B-SIMテンプレートによる寸法入力の他に、Ansys及びSTLファイルからインポート可能。クランプ位置やパリソン、プリフォームの温度、肉厚分布、金型との摩擦及び熱伝達、ブローのタイミング、金型の移動方向など、多彩な設定項目でブロー成形を正確に再現します。
◎金型形状の入力
・STL、DXF、Patran、VRMLファイルから金型形状のインポートが可能。
・金型素材の違いによる材料の滑りは、摩擦係数により再現します。
◎解析
・材料モデルには積分型粘弾性モデルのK-BKZ、及びレオノフを採用。
・時間依存性や大変形を正確にシミュレーションし、シートやパリソンの垂れも高精度に再現します。
・主要な材料の物性データが既に登録されていますので、すぐに解析がスタートできます。
・ストレイン・ハードニング性に対応する、3つの異なるダンピング関数。
・WLF温度依存性モデルを採用。
・64bit、パラレルプロセッサに対応したマルチスレッド・ソルバー、及びバッチ解析システムの採用により、短時間計算を実現。
◎結果表示
・成形後の肉厚・温度・応力・伸張率を3Dカラースケール及び任意のカット線によるグラフで詳細に表示します。
・解析結果はOpenGLによる多彩な3次元イメージ操作ができます。
・金型とシートの接触状況・シートの大変形の強調表示・任意部分の重量計算機能により、成形不良とその危険性を予想できます。
・構造解析の為に解析結果をAnsys・IGES・DXF・Cosmos/M・Patran・LS-Dynaファイルにエクスポート可能。
・成形途中のシートやパリソンの変形の様子を、動画で出力、保存ができます。
◎イメージ・ディストーション機能(オプション)
解析結果に印刷イメージを貼り付けると、シートやプリフォームに戻した変形前のイメージの様子を逆算して予想する機能です。印刷イメージの貼り付けは、平面、円錐、円筒など様々な形状に対応し、シュリンク・ラップにも対応します。IGES及び3D VRMLでのデータ移行に対応。
◎T-SIM FIT(オプション)
2軸伸張粘度試験機で測定した物性データを、T-SIM、B-SIMでの解析に使用できるデータ形式に変換するプログラムです。測定データを積分型粘弾性モデルのK-BKZ、及び温度依存性をWLFモデルにフィットさせます。 T-SIM、B-SIMに初期登録されている材料データ以外に、T-SIM FITでフィットした材料データを追加登録して解析に使用できます。
◎材料物性の測定機械(別売)
真空、ブロー成形に於ける材料変形と同様の変形を材料に与えて物性測定を行える、世界唯一の特殊2軸伸張粘度試験機も、ご用意いたしております。長年、シミュレーション用の高精度物性データを測定してきた、ドイツ・シュツットガルト工科大学(IKT)にて採用されている試験機と同モデルです。
◎T-SIM・B-SIM動作環境
・OS:WindowsXP、Vista
・RAM:1GB以上
・CPU:Pentium3 500MHz以上
・HD空き容量512MB以上