熱可塑性プラスチックの粘度を測る機器に「MFI」とか「レオメータ」とか色々あるけど、どうやって選べば良いの?
どちらも流動性を測る装置ですが、用途や得られるデータの内容に大きな違いがあります。
MFIの特徴
「低いせん断速度」
「錘を載せるだけのシンプル測定」
「複数材料の相対評価がしやすい」
レオメーターの特徴
「広いせん断速度領域」
「用途に合わせて測定パターンを自由に設定」
「実際の成形における流動性が評価できる」
出力される結果はどう違うの?
例として、ここにある赤と緑の2種類のポリ乳酸系材料を、それぞれの装置で測定してみました。
MFIの結果
レオメーターの結果
MFIは1つの数値が出力されて、レオメータは粘度グラフが出力されるんですね!
MFIは複数の材料の流動性の違いが一目で分かるのに対し、レオメータは成形と同じ流速で流れた時の流動性が連続的に評価可能です。
つまり、流動性が高いか低いかをシンプルに捉えたいなら「MFI」!成形性の評価をしたり、
シミュレーションにも活用したいなら「レオメータ」!
ちなみに流動性はペレットの乾燥度合いによって変わってきます。ペレットの水分率を管理することも重要ですよ!関連記事
成形における「水分率」と「粘度」の重要性も併せてご覧ください。